完全なハッピーエンドとは言い難いと思うから、最後はやっぱりどこかもやっとした感は否めないけど先が気になる展開でどんどん読み進めてしまった。最終的には犯人はなんかあ、だよねって思える人九賀くんだったな〜。九賀くんの気持ちは分からんこともない…
シリーズ最終巻。烏の半身を求めて海底火山の噴火する島に向かう寿雪たち。鼇の神との対決。迎える大団円。いやあ改めて寿雪は色んな人に愛されているのだなあと思った。周りのみんなの手助けが彼女をついに烏の呪縛から解き放したのだ。もちろんそれは彼女…
映画『ドライブ・マイ・カー』を観て、原作を読んでみたくなり、読みました。原作は映画とはだいぶ設定が異なり、よくこの量であの物語を作れたなと関心してしまうぐらい、原作と映画には開きがあります。ドライブ・マイ・カー以外の話もどれも、女が去って…
大好きなシーンは、妹の晴日ちゃんの結婚式です。いっこさんが歩けるようになった姿を見せ、そして晴日ちゃんと一緒にヴァージンロードを歩くシーンは涙しました。マハさんの温かい小説に癒されました!宝塚にある洋菓子店が舞台の物語と言うことと、原田マ…
期待どおりの面白さ。著者らしい優しい物語でした。赤と青とエスキース、タイトルが秀逸です。ラスト、予想外の繋がりに鳥肌が立ちました!最後の怒涛の伏線回収!お見事でした。 映画化(映像化)は伏線がはれないから、ないだろうなー。若手画家が描いた1枚…
浅草太物商との協力体制が、しっかり固まる。火事に見舞われつつ、幸と五鈴屋は大きな災難とはならかった。一方、音羽屋に嫁いだ結の所は、大打撃となるが、五鈴屋潰しに拍車をかける。五屋の技を盗み歌舞伎役者を使い浴衣を売り出したり、綿の買い占めを行…
作家さん初読み。第2回本屋大賞ですか。読み易く一気読みでした。携帯もスマホもない時代に大人になった世代としては、懐かしい青春時代を思い出し、、とは思うけど、そうじゃない世代の人たちにはどう映るんだろう?NTTは自宅が勤務地と言い、ググればSNSで…
自由研究で5年前の少女失踪事件を調べる事になったピップ。その事件で犯人とされ自殺したサル。この事件を調べれば調べるほどサルが無実だったのではという疑問が芽生えてきます。サルの弟ラヴィと一緒に調査をする事になるけど、2人の調査方法が現代的で面…
久しぶりのタレーラン。珍しくお店を訪れた人の謎を解明するタイプの短編集なのだなと、普通のミステリとして楽しみましたが、あとがきを読んで、いろんなことを回収してもらえて満足です。名前が似ているのは意図的であること、実際の大会での辻村さんとの…
お花や鶏、ジャムを作るシーンからのどかな自然を感じられ、おばあちゃんとまいの、のんびりしたやりとりに癒された。 おばあちゃんが教えてくれる魔女修行の内容は、当たり前だけど私たちが普段忘れてしまっていることの核心をついていて身に染みた。 P57の…
殺し屋と恐妻家という毛色の違い過ぎる要素をあえて合体させることで生まれる奇妙なギャップが楽しい作品だった。 ただこのシリーズの醍醐味であった殺し屋同士の息詰まる駆引きが薄くなってしまったのは残念。業界の事情に精通しているはずの医者が兜のハッ…
推しの存在や推しごとは、日常に潤いをもたらしたり、何かを頑張れる理由になるものだと思っています。ただ彼女にとっての推しはそれ以上のもので、推しが全てであり、推しが生きがいにもなっているよう。推しのスキャンダルや引退が、彼女のようなオタクに…
評判がいいので期待して読んだ。小説いくつかと、小説と思い読み始めたら本人のことだとわかるエッセイいくつかと。相変わらずの村田世界。しばしば地球から離れる。少し雪舟えまみたいな。SF寄りのような。「信仰」の書き出しがぐっとくる。「書かなかった…
それぞれが少しずつリンクしていて、最後の最後にまとまる感じ。伊坂作品を読んだぞ!という満足感でした。ふわふわとしたファンタジーの世界。門倉課長が素敵な人でした。音楽フェス向けの小冊子をまとめて小説に仕上げたというちょっと変わった感じですが…
なんとなく、装丁とタイトルに引き込まれて読んだ。序盤、心理描写や会話文から登場人物らにリアリティーが感じられず、自分には合わない作品かな…?と思ったけど、中盤からは飽きることなく一気読み。結末は、いまいち野乃子の旦那と不倫相手を殺害する動機…
イラク北部で違法な処刑と殺害が横行。過激派武装勢力が、軍兵士、警官、政府と関係がある民間人を捜し回り、“関係者”という理由だけで見せしめの処刑を行っている(国連発表)。イラクの宗教対立を見ていると、本当に憂うつになる。フセイン政権崩壊後、マ…
文庫(文箱)売りの北一と湯屋の釜炊きの喜多次の二人が、事件を謎を解き明かす。「ぼんくら」「日暮らし」に出てきた政五郎が大親分となり、「おでこ」こと三太郎がおじさんになり妻帯していたっていた。旗本・椿山家の「三男」・栄花と千吉親分が生前「自…
森達也(映画監督・作家)さんのツイートを紹介。「マイケル・ムーアはアメリカ社会が銃を手放せない理由を、黒人や先住民族を迫害・弾圧してきたからこそ不安と恐怖をどうしても拭えないのだと喝破した。つまり勇敢ではなく臆病なのだ。だからこそ抑止力にす…
ベートーヴェンが世を去って約200年が経つ現在、僕らはベートーヴェンが偉大な作曲家ということを小学校の音楽の授業などで知っている。それでは、彼の音楽を初めて聞いた同時代の人々の感想はどうだったのか。作曲家ベルリオーズが素晴らしい一文を残してい…
出版社をやめた青年が祖父が北海道でやっていた書店を引き継ぐ。そこで出会った高校生は彼が出版社を辞めた原因だった。素敵な庭にカフェもある読書好きなら誰でも憧れる書店。そしてそこで編集者としても成功する。紹介されている本も素敵で夢のような一冊…
普通に生きていたら全く接点のないだろう3人が、ひょんな事から運命共同体(は言い過ぎかもしれませんが…)だったことが判明していく…。 さまざまな"トラブル"に見舞われ、リンクする二つの世界がどうなっていくのか、読んでいてワクワクが止まりませんでし…
集英社書下ろし。マスカレードシリーズ4弾で総決算?。再び《コルテシア東京》を舞台に、新田浩介警部(捜1係長)とコルテシアロサンゼルス勤務から急遽呼び戻された山岸尚美。強引な捜査で新田と対立する女性警部・梓真尋(捜1係長)①3件連続殺人事件。全て…
今度という今度こそ米で銃規制が進むかもしれない。乱射事件(17人犠牲)が起きたフロリダの高校の生徒達が州議事堂前で集会、「米に銃はいらない、大人達のせいで僕達は命を落としている」「全米ライフル協会(NRA)から巨額の寄付金を受け取っている政治家…
発売中の『音楽の友 3月号』、連載の「世界音楽家巡礼」が第12回、つまり1年を迎えた。今回はフランスの作曲家(前編)ということで、ビゼー、ドビュッシー、フォーレ、サティの墓参レポと人物紹介を激筆。誌面の関係で2500字しか載せられないけど、カット…
外交や国防、歴史認識については右派と左派で意見が分かれることがあっても、いま国会で安倍自民がゴリ押ししようとしている裁量労働制=「働かせ放題」残業代ゼロ法案は、確実に労働者全体を追いつめるものなんだから、思想の左右関係なく一致して戦えるは…
表題からも察せられるように「ご飯」を食べるシーンが多く登場してくる。ほんわかご飯ものかなと気をゆるませるが最後でした。 基本的に誰にも完全に共感できなかったし、気分が悪くなったりする描写があったりはするものの 特に職場における暗黙の了解や現…
どうしても愛人を作りそうな人には思えなかったので、どこかで種明かしを期待していたけれど、最後までなかったのはちょっと寂しかった。けれども奥さんがああいう人なら、愛人に走っちゃうのも・・なんて思ったりした。ヒジリは個人的には桜井翔君を思い出…
途中で「みんなおかしい」と思ったけど、読了したら主人公が1番狂ってた。あらゆる虐待が出てきて、どれにも公式な罰は下らないのですが、現実にも沢山見逃されているしなと虐待サバイバーとして思います(どれも読んでてきつくはあるけど)。一方で、終盤の…
とても面白かった。作者のデビュー作なんですね。5編の連作短編は、どれも重く切ないのですが、希望に満ちたエンディングがとても良い読後感を得られます。最後にどんでん返し的なミステリーっぽい展開の話もあったりで楽しめます。解説にもありましたが、…
ハッブル宇宙望遠鏡の後継機として新しく打ち上げられた「ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡」が初期宇宙の鮮やかな輝きを届けてくれた!初撮影されたフルカラーの写真は、数十億年かけて届いた銀河団の光をかつてない深度で捉えた。 左下の画像は約46億光年離…