ウィリアム・フォーサイスの代表作『イン・ザ・ミドル・サムホワット・エレヴェイテッド』を世界最高のバレエダンサー、シルヴィ・ギエムが踊っている動画をYouTubeで発見

最近、積極的に発言を追っかけている2人の知識人、クリエイターのいとうせいこう氏(53歳)、そして思想家の内田樹(たつる)氏(64歳)。個々の対談で興味深く読んだものを抜粋。 まずは、いとうせいこう氏と俳壇の重鎮で元現代俳句協会会長の金子兜太(とうた)さん(94)の対談から。今年6月、憲法九条を詠んだ市民の俳句<梅雨空に『九条守れ』の女性デモ>を、さいたま市の公民館が「世論を二分するテーマはそぐわない」として月報に載せなかった九条俳句掲載拒否事件があった。これは、政府側は禁じていないのに、国民が自分たちから“自粛”し、口を閉ざしていくという、日本の暗い未来を象徴する出来事として表現者の間では大きな話題となった。そしてNHK@安倍親衛隊放送がまた悪い意味で“やってくれた”。宮崎監督受賞の報道があったのは3日前。なぜ僕が日記ですぐ取り上げなかったかというと、NHK(ニュース9)で流れた映像では、宮崎監督は特筆すべきことをスピーチしていなかったし、ここに書かなくても皆さんは報道でご存じと思ったから。ところが!NHKの内容と、新聞の記事はまったく違う!NHKは宮崎監督の大事なリベラル発言をことごとくカットしているじゃないか! 以下は記事の要約→宮崎監督は舞台上で金色のオスカー像を受け取り「私たちの国は(私が仕事をしてきた)五十年で一度も戦争をしなかった。このことが僕らの仕事にとって大きな力になった」と話した。また「紙と鉛筆とフィルムで映画を作れた最後の時代に立ち会えたことは幸運だった」と述べ、満場の拍手を浴びた。受賞後のメディア取材で宮崎監督は戦争に翻弄された先人の経験に触れ「(自分が)アニメーションを続けられたのは日本が戦争をしなかったというのが大きい。戦争と原爆の記憶があったから『戦争は絶対しない』というのが定まっていたが、(戦後約)七十年過ぎてだいぶ怪しくなってきた」と危惧を示した。こんなこと、まったくNHKの電波に乗らなかったぞ!監督のメッセージで一番大切な部分じゃないか。集団的自衛権容認でこれから戦地へ乗り出す安倍政権にとって、非戦の尊さを語るような都合が悪いことは、NHKはこうも露骨にカットしてくる。そこまで政権に尻尾を振るか。 ※東京新聞は記事の最後にこう追記している→宮崎駿さんは2013年の参院選前、「憲法を変えようなんて、もってのほかです」と改憲の動きを批判する記事をスタジオジブリ発行の冊子「熱風」に載せ、大きな反響を呼んだ。「政府や政党のトップの歴史感覚、定見のなさにはあきれるばかり。考えの足りない人間が憲法なんかいじらないほうがいい」と主張。自衛隊の災害出動を「よくやっていて、礼儀正しい」と評価する一方、「自分からは(他国に)手を出さない、過剰に守らない」「こんな原発だらけの国で戦争なんかできっこない」などと、率直な思いを語っていた。衆院選の解散がにわかに現実味を帯びてきた。もう、民主党から自民・中道派以上に極右の前原、松原、野田あたりは出て行ってくれ(次世代の党でも維新でも好きなところへ)。そんで小選挙区制というシステムで勝つために、民主党左派と生活、社民、共産が合体して大リベラル政党を作ってくれ(さらに自民ハト派と公明良心派が加わってくれれば言うことなし)。 もう左派は過去の対立にこだわってる場合じゃない。秘密保護法、集団的自衛権、武器輸出三原則の撤廃、原発再稼働、労働者派遣法改悪(“派遣は一生派遣”法)、グローバル企業は優遇・庶民は大増税ラッシュ、この現状を目の前にして、リベラル同士で対立するな。前回のように民主と共産で票を奪い合って、自民を当選させる愚行だけは、もうやってくれるな。共産が長い歴史と党名に誇りを持っているのは分かるし、地方選挙で与党候補に相乗りしている民主・社民が情けないのは重々分かっているけど、そこを頼む!日本の未来のために妥協して大同団結して欲しい!そんでもって、宮崎駿さんや吉永小百合さんなど、国民的支持を受けているリベラル派著名人が応援演説して欲しい!もう後が無いのはリベラル派はみんな分かっているハズ! ※「リベラル大同団結など非現実的」という前に、リベラルが候補を乱立させて巨大与党に勝てると考えている方がよほど非現実的と、現実に目を向けて欲しい。日本が大事なのか、それとも党のメンツが大事なのか。アイヌに対するここまで酷い発言は聞いたことがない。自民党・道民会議に所属する小野寺秀氏(51)が本日の道議会で「アイヌ先住民族かどうかは非常に疑念がある。グレーのまま政策が進んでいることに危機感を持っている」「我々の祖先は無謀な、むちゃなことをアイヌの人たちにやってきてはいない。そういう自虐的な歴史を北海道で植え付けるのはいかがなものか」。和人が同化政策アイヌ語を禁じ、伝統の狩猟を禁じ、アイヌ文化を徹底的に抑圧し、先祖伝来の土地を奪って開墾に適さない土地に移住させたのは歴史的事実なのに、なぜ51歳にもなってそんな当たり前のことを知らないのか。和人が持ち込んだ疫病や強制労働で命を落としたアイヌも少なくない。江戸時代は和人による婦女暴行も多発し、怒って蜂起したアイヌの男性を松前藩が数十人処刑している。僕らの社会はどこまで小野寺発言のような二次加害行為を認めていくのか。ちなみに国会ではアイヌ先住民族と認める決議が可決されている。振付家ウィリアム・フォーサイスの代表作『イン・ザ・ミドル・サムホワット・エレヴェイテッド』を、世界最高のバレエダンサー、シルヴィ・ギエムが踊っている動画をYouTubeで発見し、中毒状態で繰り返し鑑賞。画質こそ悪いけど、コレ(3分28秒)もコレ(2 分37秒)も、彼女の動きは筆舌に尽くしがたい美しさ。前者は後半に一瞬見せる笑顔にズギュン、後者は中盤の足の動きに感嘆。リハーサル(?)の貴重映像 を見られたことに感謝。音楽に独特の緊張感があるのもヤミツキの要因。どちらも僕の持っているギエムのDVDには入っていない。どれに入っているんだろ う?そもそもDVD化されているのかな。ナ ルトとサスケの結末、失った手を合わせて印を結ぶ演出にグッときた。素晴らしい。そして次のサスケの独白こそ、岸本先生から今の世界へのメッセージと受け 取った。「いがみ合ってたちっぽけなオレたちが、今は互いの心を“痛み合う”ことができる。この事はオレたちだけじゃなく、もっと大きななもの(国)にも 言えることなのかもしれない。だがそう簡単にはいかないだろう。オレたち自身がそうだったように。大きなものならなおさらな。それは祈りにも似た想いだ。 それでもそれができるまで、耐え“忍”んでいく。 その様を任された“者”たち…それがオレたち忍者なのかもな」。和解に時間がかかろうとも、人を信じ、信念を持って耐え忍ぶ。“忍”“者”で忍者。この 「痛み合う」という言葉の重さ。「喜び合う」だけではダメなのだ。他者の痛みを自分のことように感じる心こそ、人類が次のステップに進むために最も必要な もの。やはり本作はただのバトルマンガではなかった!岸本先生、15年間お疲れ様&有難うございました!何度もノーベル文学賞の有力候補となり、今や世界的作家として認知されている村上春樹氏(65)が、11月3日の毎日新聞のインタビューで過去の戦争や福島原発事故を例に、日本社会全体に広まっている責任回避傾向を鋭く批判。 →『僕は日本の抱える問題に、共通して「自己責任の回避」があると感じます。1945年の終戦に関しても2011年の福島第1原発事故に関しても、誰も本当に責任を取っていない。そういう気がするんです。例えば、終戦後は結局、誰も悪くないということになってしまった。悪かったのは軍閥で、天皇もいいように利用され、国民もみんなだまされて、ひどい目に遭ったと。(日本人が)犠牲者に、被害者になってしまっています。それでは中国の人も、韓国・朝鮮の人も怒りますよね。日本人には自分たちが加害者でもあったという発想が基本的に希薄だし、その傾向はますます強くなっているように思います。原発の問題にしても、誰が加害者であるかということが真剣は追及されていない。もちろん加害者と被害者が入り乱れているということはあるんだけど、このままでいけば「地震津波が最大の加害者で、あとはみんな被害者だった」みたいなことで収まってしまいかねない。戦争の時と同じように。それが一番心配なことです』。 普段あまりメディアのインタビューに登場しないことで知られている村上氏が、あえてこのように踏み込んだ発言をしたことに、日本社会への懸念と危機感が伝わってくる。権力に睨まれることを恐れて、著名な作家や芸術家の多くが政治的発言を避けるなか、“日本人が戦争加害者という認識の希薄化がますます強くなっている”と指摘し、東電首脳の刑事責任追求の必要性を訴える村上氏に、その勇気に、心から敬意を表したい。英字新聞のトリビューンでも164カ国に配信されている。あまりに閣僚の不祥事が多すぎてコメントが追いつかず、スルーしているものも多いんだけど、先月末に発覚した望月義夫環境相だけは、弁明の酷さが際立っており、一言触れておきたい。望月環境相政治資金収支報告書に約650万の支出を偽って記載したことが判明。虚偽記載を禁じる政治資金規正法に抵触しており、その釈明会見で言ったことは「これは4年前に他界した妻が(支出を)付け替えたもので、私自身に法令違反はない」「死んだ妻がやったことで私は何も知らなかった」。亡くなった自分の奥さんに罪を着せるなんて、人としてどうなのか。仮に奥さんがやったことでも、故人である妻の名誉のためにそこは伏せるだろ。“死んだ妻が悪いんだ、俺は悪くない”なんて男として屑すぎる。こんな人物が環境相兼「原子力防災担当相」というのは、国民として笑えないブラックユーモアだ。もっと良い人材がいないのか。今日のフィギュア男子GPシリーズ中国大会、羽生選手のフリー。直前の公式練習で他の選手と猛ピードで衝突し、頭部とアゴから流血。包帯を巻いて出場し、5回転倒しても、そのたびに起き上がって滑りきった五輪金メダリストの姿に胸を打たれた。なんという強靱な精神力。“美談”という言葉はそぐわない。凄絶ともいえる“凄み”の一点で心を鷲づかみにされた。間違いなくスケート史に刻まれた試合。