犠牲者が出ればナショナリズムというのが起こってきます。これが目に見えない怪物みたいなものでね。今まで反対だった人がこのままでいいのかという声に変わっていくんですよ。

今夜BSでオンエアされたデジタルリマスター版の初代『ゴジラ』、1954年の作品とは思えない超美麗映像になっていてビックリ!これまで何度も観た映画なのに、まるで新作を見ているようだった。ストーリーが良いのはもちろんのこと、従来の古いフィルムでは分かり難かった、特撮演出の細かいこだわりに改めて感服。夜間にゴジラの咆哮を聞いたマンションの住人が窓側に集まり、次の咆哮を聞いて一気に(波が引くように)窓から離れて部屋の奥に人影が消えていくシーンは、そのリアルな演出に唸った。そんな“発見”が随所にあり、修復チームの熱意に脱帽。これまでずっと安倍氏を「ネット保守の教祖」に祭り上げてきたチャンネル桜の水島社長が、最新の動画で「安倍政権の反日政策にどう対処するか」「安倍氏がやっていることは、日本を取り戻すどころか、日本を日本でなくすることだ」「集団的自衛権容認でアメリカは高い兵器が売れて喜ぶ」「安倍・竹中の新自由主義は危険」と声明を発表(14分21秒)。これには仰天。ついに安倍・竹中は保守ですらないと分かってもらえたか。 かつてネット保守の神であった小林よしのり氏が、猛烈に安倍批判を行うなど、時代は変化してきた。保守右派の田母神氏と竹田恒泰氏が、原発問題をめぐってテレビ番組で対立。僕はこの日記で竹田氏の差別発言などを批判してきたけど、脱原発派としての竹田氏は支持。放射性廃棄物を安全に保管できる場所は地震大国の日本にはない。おぞましい人種差別発言を繰り返すことで、ネットでは有名だったヨーゲン氏が逮捕された。あの人、もう57歳だったのか…。文字による“心の殺人”が、少しでもネットからなくなりますように。ジャーナリスト・安田浩一氏「『死ね』『殺せ』と言っても、ハーケンクロイツの旗を掲げても何の罪に問われないという、この社会環境は問題です。今回の逮捕で、彼のヘイトスピーチで傷ついた人が救済されるわけでもない。そういう意味では忸怩たる思いがあります」。今、欧米は貧富の格差問題を解決すべく努力している。ドイツ議会は3日、同国初となる全国一律の最低賃金制の導入を定めた法案を採択。8.5ユーロ(約1200円)の最低賃金制は低賃金層500万人以上が恩恵を受けることになる。かつてメルケル首相は、最低賃金制を導入すれば中小企業が労働者解雇を強いられる恐れがあるとして長く否定的な態度を示していた。しかし、拡大し続ける賃金格差の是正を公約していた社会民主党SPD)との「大連立」協議が難航したため、昨年末メルケル氏が社民党に対する譲歩に踏み切った。この新たな最低賃金制について、国民の10人に9人が支持している。 今回のドイツの最低賃金額は、他の先進諸国とほぼ足並みを揃えており、フランスの9.53ユーロ(約1300円)よりは若干低く、英国の6.31ポンド(約1100円)よりは上に設定されている。この額は2年ごとに見直されることになっているとのこと。一方、世界第3位の経済大国・日本の最低賃金は平均764円。1200円と764円の差は圧倒的にデカい…。しかもドイツやフランスの労働者には、夏のバカンス(3週間前後、会社が夏休み。モチ有給)がある。安倍政権が掲げる目標は「2020年までに800円」。同じ主要先進国G7のメンバーなのに、この差はなんなのだ。しかも日本は格差是正どころか、低所得者ほどダメージが大きい消費増税を断行し、ボーナスのない非正規が増えるばかり。経団連は残業代ゼロ法の所得制限をなくそうとしている。なのに、国民は現状を受け入れてしまっている。安倍政権が集団的自衛権容認を閣議決定した7/1の2日前、6/29の午後2時すぎ、多くの人で賑わう日曜の新宿駅前で年配の男性が集団的自衛権に反対して焼身自殺を図った。事件の衝撃性もさることながら、このことをまったく報道しなかったNHKの権力ゴマすり姿勢に、怒りを覚えると同時に、NHK会長に安倍氏の友人・籾井氏が送り込まれたことで、ここまで報道の自主性を失ってしまったことに戦慄した。男性がどんな言葉で訴えていたのか詳細を知りたくて、各局のニュース番組を見たものの、NHKは完全に黙殺、テレ朝でさえ事件を短く伝えて終わった。新聞全国紙の内容は、何も伝えていないに等しかった。その中で、次の中日新聞東京新聞の記事を見つけ、これで少し何が起きたか分かった。僕らは日本で起きている様々な出来事が知りたくて、NHKに受信料を払っている。政権に都合の悪いことを報道しないのであれば、公共放送の看板を外して政府広報局に名前を変えればいい。日本より人権意識の高い欧州メディアが、この自殺報道を伝えているのはなぜなのか考えて欲しい。 僕は抗議の自殺を美化したい訳じゃない。同じ国に生きる者として、閣議決定の前に命を絶つという究極の方法を選んでまで抗議した男性がいた、その事実を知っておくべきと思うんだ。報道がなければ何も分からない。命を賭して閣議決定に反対した国民がいても、国民への説明を尽くしたと考えているのか、議論不足と言えないのか、自公議員の心に問いかけたい最新世論調査を見て絶句。目を疑った。憲法軽視の強引すぎる集団的自衛権容認で、高止まりだった安倍内閣の支持率もさすがに激下がりすると思ったら、逆に43%から44%に微増!自民党の支持率も33%から35%に増えた。左寄りの朝日の調査でこれならもう終わってる。女性差別ヤジに大甘な対応だったことも含めての支持率増というのが何とも…。原発再稼働、消費税10%、残業代ゼロ、サラ金大幅緩和、移民大推進、携帯電話税、さらなる格差拡大、全部来るわ…。ただ、アンケートを分析すると、集団的自衛権については、行使反対、議論不足という意見が圧倒している。それなのに自民支持率が上がるのは、自民への積極的支持というより、野党に魅力がなさすぎるということか。旧来のリベラル派だけでなく、今の自公に違和感を持っている自公支持者の心までガッシリ捉えることができるような、リベラル新党ができると良いんだけど…。昨日、安倍政権は集団的自衛権の行使容認を閣議決定した。自分の子の寝顔を見ながら、己の非力を情けなく思う。安倍氏が国防のあり方について、どんな考えを持っていても、それは個人の自由だ。でも、日本国憲法は守れ。首相なんだから、むしろそこは手本となって守れ。憲法が間違っていると思うなら、堂々と正規の手続きで改憲すべし。 当然ながら、日本の領土が攻撃されたときの自衛権はある。武力で反撃できる。だけど、第9条はどう読んでも、日本がまだ攻撃を受けてない相手を、遠い外国で他国軍と一緒に攻撃して良いとは読めない。実際に自衛隊が海外で戦闘するためには、関連法案を十数本改正する必要がある。反対派にまだ出来ることはたくさんある。僕が尊敬する報道カメラマン・石川文洋さん(76歳)のコラムが6月20日の朝日に出ていたので紹介。 『(集団的自衛権を問う)「国益のため」一番危険 石川文洋さん』 →安倍晋三首相は、国民の安全を守るのが政府の義務と言っている。それが国益につながると。ただ、この国益というのが一番危険なのです。日中戦争真珠湾攻撃も、すべて国益という名の下で行われた。4年間取材したベトナム戦争では200万人もの民間人が殺されました。これも米国の国益によるものです。 米国はイラクアフガニスタンと、色んな国で戦争しているから危険なんです。首相は集団的自衛権を認めても他国の領域に行かないと言ってますけれど、いったん、たがを外してしまえば後は崩れていくだけです。その時の政権次第でどうなるかわかりません。 一番怖いのは、自衛隊が殺したり殺されたりする危険性がぐっと近づく。犠牲者が出れば、ナショナリズムというのが起こってきます。これが目に見えない怪物みたいなものでね。今まで反対だった人がこのままでいいのかという声に変わっていくんですよ。 どんなきれいごとを言っても戦争は殺し合いで、国家によるテロです。それを避けるための日本のあるべき姿は平和外交しかないんです。でも、今の流れは逆行しています。世界から見ても、戦争ができる国になりつつありますから。 なのに、多くの国民がその危険性に気づいてない。私の故郷である沖縄の基地に関しても、現地の人には気の毒だけど抑止力のために必要だと。そう言う人が圧倒的です。流れを止めるためにもっと声を上げなくてはいけない。ミュージカル「レ・ミゼラブル」でどこか憎めない小悪党テナルディエ役を長く務めるなど、舞台やCMで活躍した俳優の斎藤晴彦さんが27日に心不全で他界。享年73。斎藤さんの歌うクラシックの替え歌が楽しかった。ご冥福を祈ります。報道ステーションのスクープは大きな論議を呼ぶだろう。都議会のヤジ音声を独自分析した結果、これまでニュースに出てこなかった、えぐいヤジが次々と判明。これでロクに調査もせず幕引きなどあり得ない。まるで小学校の学級崩壊。あと、塩村議員の過去の発言を叩いている論客は、その誹謗がまったく次元の違う話ということを考えた方が良い。こちらのブログには特派員協会で行った会見後の海外記者の反応が載っており、いかに都議会の対応が大甘か分かる。デンマーク人男性ジャーナリスト「デンマークの政党がこのような行為を見つけた場合には、直ちに公開します。もし女性に不平等な政党という評価を受けたら、誰も投票しないので、その政党は死に絶えます」。