他の先進国でこんな野次がありえるのか?“野次は議場の華”という言葉もあるけど人として絶対に言ってはいけない野次もある。

この発想はなかった。集団的自衛権容認に反対する市民有志が新宿区・信濃町の“公明党本部前”で「しっかりしろ」「妥協しないで」と人間の鎖。同党の支持母体、創価学会には集団的自衛権に反対する声が多いと聞く。だが、公明党執行部は早々に連立維持を宣言し、条件によっては容認する気配。日本のリベラルが今なすべきことは、公明党執行部に対して、「みんな見ているぞ」とアピールすること。山口那津男代表あてに“解釈改憲反対”の要請書を本部職員に提出したところ、「公明党はまだ何の意思決定もしていない。完全にニュートラルな状態です」との返事。これに対し市民有志は「ニュートラルでは困ります。入れてはいけないギアがある。ぶれずに頑張ってほしい」と訴えた。 秘密保護法強行可決の際、反対派は国会と首相官邸に向かったが信濃町には行かなかった。公明党執行部は党の看板が“平和と福祉の党”であり、本部にデモ隊は来ないと思っているだろう。学会員の反対派の声だけでは党執行部を動かせない。リベラルが結集して公明党執行部に“解釈改憲を許すな”とプレッシャーをかける必要がある。抗議ではなくエールというスタンスで大群衆が党本部が向かえば、無視する訳にもいかなくなる。 半世紀以上も、歴代首相や法律のプロ集団である法制局が認めてこなかった集団的自衛権。日本が直接武力攻撃を受けていないのに、他国を攻撃するなど憲法が許すはずがない。憲法軽視もはなはだしく、法治国家、立憲政治の否定だ。国民投票で問うこともせず、内閣の解釈だけで憲法の中身を変えられてはたまらない。昨夜のEテレETV特集 鬼の散りぎわ~文楽竹本住大夫 最後の舞台』、ここ数年で最も感動したドキュメンタリーだった。68年間の修行の日々と、引退公演。途中で何度もエグ泣き。日本中が大騒ぎになっていないのがもどかしい。6/27に再放送あり! /今夜の『民族共存へのキックオフ~“オシムの国”のW杯』も見応えがあった。3つの民族で内戦をしていた国が、民族間の憎しみを乗り越えて代表チームを作ってW杯に出場。語り部への攻撃は被爆者に限らない。水俣病認定患者で熊本県水俣市水俣病資料館「語り部の会」の緒方正実会長(56)宅には、水俣病公式確認から58年の犠牲者慰霊式が開かれた5月1日、匿名の中傷電話があった。 緒方さんのインタビューがテレビで放映された直後だった。年配の男性らしき電話の主は、応対した緒方さんの妻を「58年もたったのにいつまで騒ぐのか」「金が欲しいのか」と罵倒した。妻が「水俣の苦しみを教訓に生かすために世界に被害を伝えている」と説明すると、一方的に電話は切れた。その夜は計3回、同一人物から同種の電話がかかってきた。 緒方さんは「電話してきた個人を批判すればいいという問題ではない。行政の啓発が足りないから今も偏見や差別が続く。根っこには、国が経済成長を優先させて被害を隠し、有効な対策を取らずに被害を拡大させたことがある」と緒方さんはみる。 (長崎証言の会)森口貢さんは「平和な日本をつくりたいから被爆者は語っている。そのために原爆と今とをつなげて話さなければ意味がない。それが、改憲集団的自衛権の行使を訴える政権側からすれば、反日のように捉えられてしまう」と嘆く。 なるほどネット上では、戦争や被爆の体験を語ることは「反日教育」とのレッテルを貼られ、誤った情報が流布される。例えば、「明治天皇の玄孫」として発言する作家竹田恒泰さんはツイッターで、長崎の暴言問題について「被爆者を自称して一時間一万円で生徒に被爆体験を語るふりをし、実際は反日思想を植え付ける話をしていた模様。平和教育はもうやめたほうがよい」と書き込んだ。森口さんが被爆者であることは言うまでもない。さらに一万円とは「時給」ではなく、交通費や日当の総額だ。 こうした風潮は、「在日特権を許さない市民の会」などによるヘイトスピーチデモの社会問題とも通底する。そこには日本の植民地支配への反省はない。 ヘイトスピーチに反対する市民団体「のりこえねっと」共同代表の辛淑玉(シンスゴ)さんは、「ひと言でいえば近現代史への無知が原因だが、今の中高生はネットから情報を得る。被爆者を特権階級だとする言説が出回る中で、暴言を吐いた当事者は、むしろ自分を『正義の味方』と思っているかもしれない」と指摘する。 「問題の生徒に反省文を書かせてもネットで礼賛されていれば、悪いことだと認識するのは難しい。被爆者や公害病患者への攻撃は、弱者を切り捨て、戦争のできる国を目指す安倍政権の方針にも沿っている」 「事実関係を調べず、権力者に盾つくものを悪とみなす空気がまん延している」と憂えるのは、評論家の太田昌国さんだ。「歴史に真正面から向き合わず、誤ったネット情報に頼る。市民や労働者の当然の権利であるデモやストライキさえ、非合法だと考える。それが自らの権利を損なうことに気付かず、弱者を攻撃している」 一方、専修大の岡田憲治教授(政治学)は「平和教育そのものが嫌いだから語り部を攻撃するわけではない。反戦や護憲を説く人や、それを後押しするメディアに嫌悪感を抱いているからだ。国家や日本人に反省を迫る人々や言論をすべて攻撃するという『習慣』がついた人が増えている」と分析する。 「不寛容な言葉の数々は、とても思想と呼べるレベルではない。一連の問題から浮かぶのは、現状への不満を解消するために弱者が弱者を攻撃するという自暴自棄的な現象だ」。NHKがますます安倍政権のポチになるのか。安倍氏のお友だちで極右的な発言を繰り返している籾井勝人NHK会長が、従来は年1回の局長級以下の人事異動について、「今後は必要に応じて随時、人事異動を行っていきます」と宣言。これって「オレ様の言うことを聞かないと速攻で左遷するぞ」「いつでも干すぞ」という脅しじゃないか。不定期化の目的について籾井会長は「職員が異動の時期を意識することなく職務に専念できる」と説明するが意味不明。むしろ、異動時期が年1回で固定されている方が、制作スケジュールが立てやすいじゃないか。受信料を払っている国民が、もっと籾井会長の独裁を批判し報道の独立性を守らねば。 NHK大河『八重の桜』の最終回では、当初は明治政府の間違いを堂々と批判していた新聞が、やがて国民に戦争開戦を煽っていく御用新聞に成り果てた様子を描き出していた。八重もハッキリと保守メディアの姿勢に異を唱えていた。もうそういうシーンも出てこなくなるのかな…。他の先進国でこんな野次(ヤジ)がありえるのか?“野次は議場の華”という言葉もあるけど、人として絶対に言ってはいけない野次もある。18日の東京都議会の本会議において、塩村文夏都議(35/みんなの党)が妊娠・出産の支援政策を質問している最中に、自民都議らが座る一角から「お前が早く結婚すればいいじゃないか」「産めないのか」といった野次が飛んだ。明らかにセクハラや個人攻撃に当たる。塩村都議が声を詰まらせながら質問を続けると、「おい、動揺しちゃったじゃねえか」と別の野次も飛んだ。塩村都議は席に戻った後、ハンカチで目をぬぐった。塩村都議「悩みがある女性に、否定するような野次が相次ぎ、皆さんで笑っていた。質問を進めていくうち、とても悲しい気持ちになった」。