珈琲店タレーランの事件簿 7 悲しみの底に角砂糖を沈めて。あとがきで今年でタレーランが10周年と知り時の重みを感じております

久しぶりのタレーラン。珍しくお店を訪れた人の謎を解明するタイプの短編集なのだなと、普通のミステリとして楽しみましたが、あとがきを読んで、いろんなことを回収してもらえて満足です。名前が似ているのは意図的であること、実際の大会での辻村さんとのやり取りを聞かせて貰えたのも嬉しい、実際の話を元にした話が含まれていること。後ろの方で目にした前巻のサブタイトルが、コーヒーカップいっぱいの愛だったのに対して、今回の悲しみが対比のようにも思えて、余韻に浸りました。次巻にも期待します。今作はショート作品を含めた7つの謎を純喫茶タレーランの切間美星が解決する。シリーズ第7作品の短編集。前作で良い感じで終わったのでラストだと思ったけれどこれは番外編という感じなのかなあ。藻川又次はすっかり元気そうでなによりシャム猫のシャルルもいて何よりです。今回は全国高校ビブリオバトルにて抽選番号が細工された謎や新婚旅行前に交通事故に会った姉に起こった摩訶不思議な出来事とそのパラレルワールド的な物語。書き下ろし作品4編が実際の出来事をモチーフにして作者が創作したそうです。面白い試みですね。シリーズ7作目読了。今回は珍しく短編集であり、軽めに読めるのが良かった。今までの作品は京都の街をメインに地理や文化を混ぜてくるイメージがあったが今回はそれは少なめで、人物同士の掛け合いを楽しむ感じだった。アオヤマも最期にチラッと出てきただけでミホシとの絡みが少なくそこは少し残念だったかなと。後は少しスッキリしない話もあり短編集だから読めた印象もあるかなぁ。次回作も出るということでメインのストーリーがどう進んでいくのかを楽しみにしてるそれはズルいよ…と思う登場人物が多くて、悲しいというかやり切れない気持ちになりました。読みやすくてスルスル読めたのですが、美星さんってこんなキャラだったっけ?アオヤマさんは?こんな感じのシリーズだったかな…と思ってしまいました。シリーズ第7弾。第4弾以来の短編。実際の出来事を題材にした4短編①③⑤⑦+3超短編②④⑥。①:ビブリオバトルの波乱:全国高校ビブリオバトル決勝大会でプレゼンの順番決め抽選で3と4が2枚ずつトラブル発生。くじに細工をした犯人と目的は?②歌声は響かない:口パクを庇った理由は?③ハネムーンの悲劇:交通事故で新婚夫を失ったのは出発前?帰国後?④フレンチブレスといくつかの嘘:粉が残るの最後まで飲まないほうがいい?⑤ママとかくれんぼ:両親離婚で別れた母との思い出、遠出して公園事務所で過ごした5分が長く感じられた?久々の第7弾、短編4作と掌編3作。決勝で出場順の抽選のトラブルを描いた「ビブリオバトルの波乱」、新婚旅行の往路での事故で、妻の記憶やバッグに入っていた土産等の不思議な話「ハネムーンの悲劇」の2作が面白かったのと、「歌声は響かない」での高校時代の美星がめっちゃ可愛かった。今巻は確かに美星は謎は解くけど影薄めかなぁ、藻川さんもチラッと出るだけだし、アオヤマにいたっては名前も出ず最終話に彼らしい人物が登場したのみ、ちょっと物足りない。やっぱ長編が良いなぁ。あと、ゲイの人の話で“アライ”という言葉を初めて知った。タレーランシリーズ第7弾。実際にビブリオバトルの大会で起きた事件をモデルにする等、いつもとは毛色の違う話でした。辻村先生との関わりや作者がDbD、IDVにはまっている話など、あとがきが面白かったです。シリーズ第七作は短編集。喫茶タレーランを舞台に、美星さんがお客様の話を聞いただけで謎を解決していく。物語としては口を出してもらわないと進まないのだけど、実際にこんな店員が喫茶店にいたら嫌かもしれない……。ビブリオバトルの話とハワイ旅行のお土産の謎の話がよかった。十年前の恋が原因で結婚に踏み切れない男性の話は女性の気持ちはわかるけどやりすぎなような。本人から許可があればオッケーとはいえ、カウンセラーの守秘義務が気になってしまい、共感はできなかった。今年中に8巻が出るみたいなので次回に期待。読みやすい短編集でした。美星さんだけでなく“ハネムーンの悲劇”の真琴など、他者を思いやる強くカッコいい女性の姿は憧れます。次巻を楽しみに待ちたいと思います!シリーズ7巻目はショートショートを含む7編の短編集でした。なんだか4巻目と同じで作者が思いついたトリックをタレーランの設定を借りて書いたという印象ですね。アオヤマはほとんど登場しませんし,美星のキャラもぶれているような。ほかの登場人物の言動もトリックありきで作者に転がされている感じで,あまりしっくり来ませんでした。そう思っていたら,あとがきで,本巻は「シリーズ読者のためというよりは作者の好きに書かせてもらった一冊」とのこと。ふむ,確信犯ですな。短編です。全部現実の話をヒントにしているということですが、ほんとに練って練って考え抜いて書き上げてる感じがしてすごいなって思います。新作が出るまでに、3年近くかかるのもやむなしですね。最後の恋人の話、全然考えてもいない展開でした。ビックリです。シリーズ第7弾。ショート・ショートを含む7話の短編集。 4本は著者が見聞きした実際の出来事が始点というから凄い!全国高等学校ビブリオバトル決勝大会(2020/1開催)にて「岡崎さんの出番ですね」と仰った辻村先生に応えて短編が完成するの楽しいなぁ。読書の大会のスタッフ、美星バリスタの元同級生、オカルト雑誌の編集長、ガールズバー店員、彼を見守るゲイの清水さん、結婚に前向きになれない男…今回は全てお客さん視点。美星バリスタ、客の話聞きすぎですよw岡崎先生、作家生活10周年おめでとうございます!短編良いですね。全て実際にあったことをきっかけに作られた話とは!美星さん、ちょいちょいおせっかい焼いてますが、それはいいんですが、ママとかくれんぼの時は別にお金をだまし取るようなもんでもないし、そこまで怒らなくてもいいのではと思ったんですが、なんかそんな過去や経験でもあったっけ…?名前が似てる件はおや?と思ったけどやはり救済でしたか。久々のシリーズ新刊は短編集。待った甲斐あって沢山お話が読める!と嬉しくなった。はじめの「ビブリオバトルの波乱」では何故3と4なのかに頭がフル回転。美星さんの推理はまだかまだかとソワソワして納得の着地。楽しかったが青山さんは何処へ?その後読み進めても見当たらず描写がないだけかと心配に。ラストのあの人は違うだろうかと今作一番の謎だった。最も印象に残ったのは「ハネムーンの悲劇」。SFを思わせる謎と珈琲好きなら気づく違和、あのコリコリが安堵と戸惑いをもたらすお馴染みの感覚に引き込まれ、苦味と深味がとても良かった。久しぶりの『タレーラン』シリーズ。今回は短編連作で、作者自身が見聞きした出来事を小説にするという裏テーマがあったとのこと。面白かった。各短編の合間に掌編があって、個人的にはそっちがより好みかも。メインの短編の中でのお気に入りはやっぱり『ビブリオバトルの波乱』かなあ。まだ実際のビブリオバトルには参加したことも観に行ったこともないけど。読書家なんてとても自称できないレベルだけど一応本を読むことが好きな人間ではあるので。告発のためではなく読書が嫌いになってしまわないようにという美星さんの気遣いが眩しい。